ドバイ(UAE)の税制の概要
ドバイ(UAE:アラブ首長国連邦)は、個人所得税・キャピタルゲイン税・相続税がゼロの税制優遇地域です。2023年にUAEで法人税(9%)が導入されましたが、個人の所得・投資収益には引き続き課税されません。このため、富裕層・投資家・起業家の移住先として世界的に注目されています。
ドバイ移住で日本の非居住者になるための要件
日本の非居住者(日本の所得税の課税対象外)になるためには、①日本国内に住所を有しないこと、②日本国内に1年以上居所を有しないことが必要です。ドバイに移住する場合、①日本の住民票の抹消、②日本の自宅の売却または賃貸(引き渡し)、③UAE居住ビザの取得、④実際にドバイに居住(年間183日以上)が必要です。
| 確認事項 | 日本の非居住者要件 | 注意点 |
|---|---|---|
| 住所・居所 | 日本国内に住所・1年以上の居所なし | 日本の自宅を保有・使用し続けると居住者とみなされるリスク |
| 生活の本拠 | ドバイに生活の本拠があること | 家族が日本に残る場合、居住者とみなされるリスク |
| 出国税(国外転出時課税) | 1億円以上の有価証券等を保有して出国する場合 | 出国時に含み益に課税(5年以内に帰国すれば取消可) |
| 租税回避否認リスク | 実態のない移住は否認リスク | 実際の生活・業務の実態が必要 |
出国税(国外転出時課税)の概要
1億円以上の有価証券等(株式・投資信託・未決済デリバティブ等)を保有して日本を出国する場合、出国時に含み益に対して所得税が課税されます(出国税・国外転出時課税)。出国税の税率は、申告分離課税(20.315%)です。出国後5年以内(延長申請で10年以内)に帰国した場合は、出国税の課税が取り消されます。
まとめ:ドバイ移住は実態を伴う生活の移転が必須
ドバイへの移住による節税は、日本の非居住者要件を満たす実態を伴う生活の移転が必須です。形式的な移住(住民票の抹消のみ)では、日本の税務当局から居住者とみなされるリスクがあります。ドバイ移住を検討する場合は、国際税務に精通した税理士と連携して、適切な移住計画を立案することをお勧めします。
よくある質問(FAQ)
Q: 海外移住で日本の相続税・贈与税を回避できますか?
2017年の税制改正以降、日本国籍を持つ方が海外移住しても、相続・贈与から10年以内は日本の相続税・贈与税が課税される場合があります(国外転出後10年以内の贈与・相続)。完全な節税には長期的な計画と専門家のアドバイスが不可欠です。
Q: 外国税額控除とはどのような制度ですか?
外国税額控除は、海外で得た所得に対して外国で課税された税額を、日本の所得税・法人税から控除できる制度です。二重課税を防ぐための仕組みで、外国で納付した税額を一定の計算式で控除できます。海外投資・海外事業を行う富裕層・企業にとって重要な制度です。
Q: タックスヘイブン対策税制(CFC税制)とは何ですか?
タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制・CFC税制)は、日本の居住者・法人が税負担の低い国・地域に設立した子会社等の所得を、日本の親会社・個人の所得に合算して課税する制度です。実質的な事業活動がない「ペーパーカンパニー」を通じた租税回避を防ぐ目的があります。
Q: 海外不動産投資の税務上の注意点は何ですか?
海外不動産投資の主な税務注意点は、①現地国での課税(所得税・固定資産税等)、②日本での確定申告義務(居住者は全世界所得課税)、③外国税額控除の適用可否、④為替差損益の課税、⑤相続時の現地法適用、などです。2023年以降、海外不動産の減価償却による損益通算が制限されています。




