個人事業税の概要
個人事業税は、都道府県が課税する地方税で、個人が事業を行う場合に課税されます。所得税・住民税とは別に課税されるため、個人事業主の税負担の一つとなっています。事業税の課税対象は、地方税法に定められた「法定業種」(第1種〜第3種事業)に限られます。
事業税の課税業種と税率
事業税の課税対象業種は、第1種事業(物品販売業・製造業・飲食店業等)・第2種事業(畜産業・水産業・薪炭製造業)・第3種事業(医業・弁護士業・税理士業・コンサルタント業等)に分類されます。税率は第1種・第2種が5%、第3種が3〜5%(業種によって異なる)です。
| 事業の種類 | 主な業種 | 税率 |
|---|---|---|
| 第1種事業 | 物品販売業・製造業・飲食店業・不動産貸付業等(70業種) | 5% |
| 第2種事業 | 畜産業・水産業・薪炭製造業 | 4% |
| 第3種事業(5%) | 医業・歯科医業・薬剤師業・あん摩・はり・きゅう業等 | 5% |
| 第3種事業(3%) | 弁護士業・税理士業・公認会計士業・コンサルタント業等 | 3% |
事業主控除と青色申告特別控除
個人事業税の計算では、事業所得から「事業主控除」290万円を差し引いた金額に税率を乗じます。したがって、事業所得が290万円以下の場合は事業税がかかりません。また、青色申告特別控除(65万円または55万円)は、所得税・住民税の計算では控除されますが、事業税の計算では控除されません(事業税の課税標準に青色申告特別控除は適用されない)。
事業税の経費算入
個人事業税は、翌年の所得税の計算において「事業所得の必要経費」として控除できます。事業税は8月と11月の2回に分けて納付しますが、実際に納付した年の経費として計上します。事業税の納付額を忘れずに経費計上することで、所得税・住民税の節税につながります。
まとめ:事業税は翌年の経費計上を忘れずに
個人事業主は、事業税の課税業種・税率・事業主控除を正確に把握した上で、翌年の所得税申告で事業税を経費計上することが重要です。特に、第3種事業(弁護士・税理士・コンサルタント等)は税率3%と低いため、事業税の負担は比較的軽いです。事業税の申告・納付・経費計上については、税理士と連携して適切に管理することをお勧めします。
よくある質問(FAQ)
Q: 所得税の確定申告が必要な人はどのような人ですか?
確定申告が必要な主なケースは、①給与収入が2,000万円超、②給与以外の所得が20万円超、③2か所以上から給与を受けている、④医療費控除・住宅ローン控除(初年度)等を申告したい、⑤副業収入がある、⑥不動産所得・譲渡所得がある、などです。
Q: ふるさと納税の節税効果はどのくらいですか?
ふるさと納税は、寄付金額から自己負担2,000円を引いた金額が所得税・住民税から控除されます。年収500万円の給与所得者の場合、上限約6万円程度まで実質2,000円の自己負担で返礼品を受け取れます。ワンストップ特例制度を利用すれば確定申告不要で手続きが簡単です。
Q: iDeCoで節税できる金額はどのくらいですか?
iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象です。例えば年収800万円の会社員が月2.3万円(年27.6万円)を拠出した場合、年間約8〜9万円の所得税・住民税が軽減されます。運用益も非課税で、受取時も退職所得控除・公的年金等控除が適用されます。
Q: 不動産所得の赤字で給与所得を減らせますか?
不動産所得の赤字は、給与所得等と損益通算(合算)することで課税所得を減らせます。ただし、土地取得に要した借入金の利子は損益通算の対象外です。また、不動産所得の赤字のうち、土地取得借入金利子相当額は損益通算できない点に注意が必要です。


