海外資産・国際税務
2026年2月28日2分で読める3

タックスヘイブン対策税制(CFC税制)の実務:外国子会社の合算課税を回避する方法

伊藤 誠

税理士・中小企業診断士

タックスヘイブン対策税制(CFC税制)の実務:外国子会社の合算課税を回避する方法

CFC税制(外国子会社合算税制)の概要

CFC税制(Controlled Foreign Company Tax:外国子会社合算税制)は、日本の居住者・内国法人が低税率国(タックスヘイブン)に設立した外国子会社の所得を、日本の親会社・株主の所得に合算して課税する制度です。タックスヘイブンを利用した租税回避を防止することを目的としています。

CFC税制の適用要件

CFC税制の適用要件は、①外国法人の実質支配(日本の居住者・内国法人が直接・間接に50%超の株式を保有)、②外国法人の所在地国の税率が20%未満(「特定外国子会社等」の要件)です。ただし、一定の要件(実体基準・管理支配基準・非関連者基準・所在地国基準)を満たす場合は適用除外となります。

適用除外基準要件の概要主な対象業種
実体基準主たる事業を行うために必要な固定施設(事務所・工場等)を所在地国に有する製造業・小売業等
管理支配基準事業の管理・支配・運営を自ら行っている全業種
非関連者基準主として関連者以外の者と取引を行っている卸売業・銀行業・保険業等
所在地国基準主として所在地国で事業を行っている小売業・不動産業・サービス業等

ペーパーカンパニーと受動的所得の合算

2017年の税制改正により、CFC税制は「ペーパーカンパニー」(実体のない会社)と「受動的所得」(配当・利子・使用料等)に対して強化されました。ペーパーカンパニー(実体基準・管理支配基準を満たさない外国子会社)は、税率に関わらず全所得が合算課税の対象となります。また、実体基準等を満たす外国子会社でも、受動的所得(配当・利子・使用料・有価証券の譲渡益等)は合算課税の対象となります。

まとめ:CFC税制は国際税務の専門家と連携して対応を

CFC税制は複雑な要件・適用除外・ペーパーカンパニー判定など、国際税務の専門知識が必要な分野です。海外子会社の設立・運営を検討する場合は、国際税務に精通した税理士・弁護士と連携して、CFC税制の適用可否・適用除外の要件充足・受動的所得の管理を適切に行うことが重要です。

#CFC税制#タックスヘイブン#外国子会社合算#ペーパーカンパニー#国際税務
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