法人税節税
2026年3月9日2分で読める2

法人の減価償却の節税活用:即時償却・特別償却・加速償却の使い方

鈴木 大輔

税理士・国際税務専門家

法人の減価償却の節税活用:即時償却・特別償却・加速償却の使い方

減価償却の基本と節税効果

法人が固定資産(建物・機械・車両・ソフトウェア等)を購入した場合、その取得価額を耐用年数にわたって費用化(減価償却)します。減価償却費は損金算入できるため、設備投資を行うことで課税所得を減少させる節税効果があります。特に、早期に多くの減価償却費を計上できる「加速償却」や「即時償却」を活用することで、投資初年度の節税効果を最大化できます。

少額減価償却資産の即時償却

取得価額が30万円未満の減価償却資産(少額減価償却資産)は、中小法人の場合、取得した事業年度に全額損金算入(即時償却)できます(年間合計300万円まで)。また、取得価額が10万円未満の資産は、法人の規模に関わらず全額即時損金算入できます。設備投資の際は、30万円未満に分割購入することで即時償却を活用できる場合があります。

取得価額処理方法対象法人
10万円未満全額即時損金算入全法人
10万円以上20万円未満3年間均等償却(一括償却資産)全法人
20万円以上30万円未満即時全額損金算入(年300万円まで)中小法人のみ
30万円以上通常の減価償却(耐用年数による)全法人

特別償却・税額控除の活用

中小企業投資促進税制では、機械装置(160万円以上)・ソフトウェア(70万円以上)等の取得時に、取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除が選択できます。カーボンニュートラル投資促進税制では、脱炭素化効果が高い設備の取得時に、取得価額の50%の特別償却または10%の税額控除が適用されます。特別償却は初年度の減価償却費を増加させる効果があり、税額控除は直接法人税額を減少させる効果があります。

定率法と定額法の選択

減価償却の方法には、毎期同額を償却する「定額法」と、期首帳簿価額に一定率を乗じて償却する「定率法」があります。定率法は初年度の償却額が多く、後年度は少なくなります。節税の観点からは、利益が多い初年度に多くの減価償却費を計上できる定率法が有利です。ただし、建物・建物附属設備・構築物は定額法のみ適用可能です。

まとめ:設備投資の節税は減価償却の最適化が鍵

法人の設備投資における節税は、減価償却方法の選択・少額資産の即時償却・特別償却・税額控除の活用が重要です。設備投資を検討する際は、税理士と連携して最適な減価償却戦略を立案することをお勧めします。

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