所得税節税
2026年3月21日2分で読める2

固定資産の売却損・除却損の節税活用:不要資産の処分で所得を圧縮する

鈴木 大輔

税理士・国際税務専門家

固定資産の売却損・除却損の節税活用:不要資産の処分で所得を圧縮する

固定資産の売却損・除却損の節税効果

法人・個人事業主が保有する固定資産(機械・車両・ソフトウェア・建物附属設備等)が不要になった場合、売却または廃棄することで、売却損・除却損を計上して課税所得を圧縮できます。特に、利益が多い事業年度に不要な固定資産を処分することで、節税効果を最大化できます。

売却損・除却損の計算方法

固定資産の売却損は「売却価格 − 帳簿価額(取得価額 − 減価償却累計額)」で計算されます。売却価格が帳簿価額を下回る場合に売却損が発生します。除却損(廃棄損)は「帳簿価額 − 廃棄費用」で計算されます。廃棄費用(解体費・処分費等)がある場合は、廃棄費用も損金算入できます。

処分方法損失の種類計算方法証拠書類
売却(売却価格<帳簿価額)売却損(固定資産売却損)帳簿価額 − 売却価格売買契約書・領収書
廃棄・解体除却損(固定資産除却損)帳簿価額 + 廃棄費用廃棄証明書・産廃マニフェスト
有姿除却(使用中止)除却損帳簿価額(全額)使用中止の事実を示す書類

有姿除却の要件と活用

有姿除却とは、固定資産を物理的に廃棄せずに、使用を中止した場合に除却損を計上する方法です。有姿除却が認められるためには、①その固定資産の使用を廃止し、今後通常の方法で事業の用に供する可能性がないこと、②その固定資産の実際の廃棄が近い将来確実に見込まれることが必要です。ソフトウェア・機械等で使用を中止した場合に活用できます。

まとめ:年度末の固定資産整理で節税を

固定資産の売却損・除却損は、利益が多い事業年度の節税手段として有効です。年度末に固定資産台帳を見直して、不要な資産・使用中止の資産を整理することで、課税所得を圧縮できます。有姿除却の要件・廃棄証明書の取得など、税務上の証拠書類を適切に整備することが重要です。

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